第5の疑問 - 葛レク
第5の疑問




 昔から伝えられている「理想的なご飯の炊き方」として

「始めチョロチョロ、中パッパ、ブツブツ言うころ火を引いて、
一握りのワラを燃やし、赤子泣くとも蓋とるな」があります。

これは、お釜で専用のかまどを利用して炊くときの方法と言え

ます。飯盒炊飯でもこの方法で炊くことはできますが、これに

こだわりすぎて焦げ飯を作る原因となっています。また、野外

炊事の時には粗末なかまどと特殊な形をした飯ごうを利用する

場合には、それなりの方法があるのではないかと思います。

 この疑問では、どんどん燃やすこと、及び出来たと思ったら

蓋を取って確認する。を正解とします。





<理由>

 現代人のほとんどは、マキを燃やすことの経験が乏しくマキ

を燃やし続けることが苦手です。その状態で始めチョロチョロ、
中パッパなどと言うことは望めません。マキを燃やし続けるこ

とが大切です。そのうえに中パッパの時期には、水の吹きこぼ

れがあり火が弱くなりがちです。

 飯盒が炊き上がったと思ったらかまどから下ろし飯ごうの蓋

を開けて出来具合を確認してください。飯ごうの出来具合が蓋

を取らずに判読できるのは、かなりの熟練者で最初から携わっ

た場合である。まして経験のないものがこの言伝えを信じて蓋

を取らないで中の状態が判読できる訳はありません。ひどいお

焦げや芯のあるべたべたなご飯が出来上がる原因となっていま

す。



 ※飯ごう炊さんでもこの言伝え通りにやって美味しいご飯を

作ることが出来ます。火を上手に燃やせるようになり、飯ごう

の見た目の状態と内部のご飯の状態が判断できるようになって

からにしてください。内部の状態 を見るには、蓋を取って

見ると良く判ります。数繰り返すことにより蓋を取らなくても

判断できる様になります。