飯盒炊爨 - 葛レク
飯盒炊爨




 『飯ごう炊さん』には、まだまだ多くの言伝えがありそれを信
じ実行しているのが現状です。お米を炊く炊飯は、日本人が延々
と伝えてきた文化です。しかし、電気やガスによる自動炊飯器の
出現によりその技術が途絶えその体験のある人からの言伝えだけ
が残りました。炊飯には数多くの技術と知識が必要です。その
術と知識のない人が行う『飯ごう炊さん』では、美味しいご飯を
炊くための言伝えより、失敗せずに食べられるご飯を作ることに
重点を置くべきです。





※※ 注 ※※

 今回の理論では、「飯ごう」の起源が軍隊ではないかとの想定
で展開しています。「飯ごう」の起源を山岳活動であるとの想定
による調査はしていません。山岳活動起源説は調査に値する結果
が出る可能性があるのではないかと思われます。

  「飯ごう」を個人利用の弁当箱と想定すると、

   @森林内で行動しやすい形状であること。

   A1回の炊飯で1日分の食料が得られる。

 この理由は、森林労働である「炭焼き」や数日を要する「狩
猟」、登山や 縦走の際に有利となります。(現在のように物資
が豊富でなかった時代)



 現在、この想定による証拠や証言が得られていません。また、
その起源が米飯を主食とする外国から導入された可能性も、別の
用途であった可能性もと数々想定できます。単純に軍隊で考案さ
れたのかもしれません。







 *追記



 『飯盒』の製造にかかわる、目的、材質、使用法、時代背景に
関わる文献が入手でき、軍隊起源説は確認できました。

 今後は、『飯盒』の利用方法が、庶民の日常生活や、飯盒の管
理の関係で付け足された使用法についての調査が必要です。この
「七不思議」に記載した行為の起源を解明する必要があるでしょ
う。誕生当時は、貴重品だった飯盒が、現在では2〜3回使うと
駄目になってしまう『飯盒』をいつまでも使っていくために。



飯盒の弁護人 山田 喜一